Kaigi on Rails 2025 に参加した / #kaigionrails

2025年9月27日

東京駅の目と鼻の先、　KITTE にある JP TOWER Hall & Conference で9月26日、27日の二日間開かれた Kaigi on Rails　2025 に参加してきた。今回も朝から夜、あるいは朝から朝まで充実した時間だった。

Keynote: dynamic!

初日のスタートは moro さんによる "Keynote: dynamic!"。「変化」ではなく、ソフトウェア開発における「動的」な様態に着目しているのが良い視点だなあと思って聞いていた。あと、タイトルの #dynamic! が破壊的メソッドなのがとても好き。聴きながら「重要なことに取り組むのが重要」とか「難しいことは難しい」とか自分もよく使っている構文が出てきたのがすごく共感した。

この発表における「動的」という表現は、プログラミング言語における「静的/static」に対する「動的/dynamic」のメタファーになっている。これは単に「変化し続ける」ということを超えて「実行時に評価」されそうなかんじがして良い例えだなあと思っていて、たとえば「rails cで動作を確認する」とか「ハッピーパスに集中する」とか「実際に動かして開発する」とかそのへんがまさに「動的」ぽさっぽい。

カンファレンスの始まりとしてはすごくまとまってるなと思ったけど、こういうのから始まるのが Kaigi on Rails っぽさを感じる。人の振る舞いにおいても、こういった「動的」な性質を持っておこうね、というのはカンファレンスにおける良い心得のひとつだと思う。

今改めて Service クラスについて考える

joker1007 さんのセッション。これすごいコンテキストが深いから、あと何回かスライド読まないと全然わかってない気分になっているけど、 Service クラスがもともと持つ複雑性とそれにどう向き合うかが説明されていてとてもよかった。モジュラーモノリスのインターフェースが Service クラスに近いかはよくわかってないけど、何かしら型がついたメソッドにはなりそうな気がする。

Schedule

今回の Schedule はめちゃくちゃ意図を感じとれてよかった。複数のトークがストーリーを作っていたり、これとこれが裏になってたらめっちゃ悩むよなあみたいなのを一日に何度も経験しておもしろかった。waiwaiルームでもたくさんおしゃべり出来てよかった。そうやってたら聞き逃したセッションもあるけれど。

マンガアプリAPIと共存するWeb体験版の作り方〜コンテンツ保護技術を添えて

同僚の baba さんのセッション。いろんなものが複雑になるだけで、なんかこういうのでいいんだよな、みたいな技術選択が難しくなってきている気がして、その中でこういう技術選択の話がいくつかあるような気がした。この話は前に書いたように続くhogelogさんの話とテーマがつながっているのもよかった。

ImageFlux の宣伝もしてもらってありがとうございます。 GridShuffle に興味ある方は是非お気軽にお声がけください。意外と自分で作ると面倒なやつだ。

Keynote: Building and Deploying Interactive Rails Applications with Falcon

Samuel Williams さんがつくられた Falcon の話。 Falcon 自体は RubyKaigiでも紹介されていたけれど、さまざまな機能が搭載されていてすごかった。とにかくたくさんの機能がでてきたけど、プレゼンテーションの流れがうまくて誰でも簡単にできるようにみえるようになっていて、しかも最後にみんなでVive codingするのがとても楽しかった。RubyKaigiにはないスタイルのセッションでとてもKaigi on Railsの色が出ていたと思う。

おわり

二日目はbabaさんや会社のメンバーで打ち上げをしたあと東京駅八重洲口にある Antenna America Tokyo でビールを頂いていた。みんなでわけてのんだKarl Straussの36th Anniversary barrel aged、めちゃくちゃおいしかったですね。

最後はなんか懇親会場かっていうくらい広い中華料理店でずっと青島ビールがでてきておもしろかった。あと久しぶりにホッピーを飲んだ。

最近の仕事では殆どコーディングすることはなくなってしまっていているんだけど、私はもともとRailsエンジニアして採用された（はず）と今でも思っているので、今でもRailsと頑張っている人達を見られると尊敬したり共感したりできてうれしい。頑張ってついていこうと気持ちを新たにした。

毎回オーガナイザー大変そうだなあ、とおもっているけど、今年も開催していただいた Kaigi on Rails Team の皆さん、関わってくださっている皆さんありがとうございました。